バイクのカスタムペイント

カスタムペイントの基本について

塗装というのは、バイクの見た目の印象をかなり大きく左右する、重要な要素の1つです。
せっかくパーツにこだわって良い物を使い、自分好みのバイクにするためのカスタマイズも行っているのに、塗装が汚いだけで全て台無しになってしまうくらい、塗装は重要なのです。
そんな塗装について、まずは基本をしっかり知っておけば、カスタムペイントで失敗することも少なくなります。

バイクにおける塗装の役割とは

塗装はただ外見の印象に関わるというだけではなく、色々な役割を持っています。
まずは、バイクの塗装が持っている役割について知っておきましょう。
大まかに分けるとバイクの塗装には2つの役割があります。

1つは腐食やサビからバイクを守る、ということです。
金属はもちろん、樹脂も日光、水、大気中の二酸化炭素や酸素などによって、劣化していきます。
塗装によって直接空気などに触れないようにし、耐久性を上げているのです。
もう1つは、見栄えが良くなるということです。
他の動物と比較すると人間が認識できる色彩は幅広く、もっと綺麗にしたいという希望をかなえるため、ペイントの技術も進化してきました。

塗装方法の種類

バイクペイントにも色々な種類がありますが、主なものだとたとえば、吹き付け塗装は一般的な板金業者でよく見られます。
スプレーガンを使って吹き付け塗装し、特に大きな設備も必要なく塗料をロスすることも少ないので、比較的低コストですむみますし、仕上がりも良い方法です。
このため、バイク業界では塗装と言えば吹き付けだという人も多いです。
吹き付けにも塗料をエアと一緒に飛ばすスプレー、塗料を高圧で噴霧するエアレススプレーの2種類があり、車やバイク塗装ではエアレスではないタイプが多いです。

電着塗装は、塗料を+極、被塗物を-極にし、塗料が入っている溶液の中に塗装する物を入れて、対極との間に直流で100Vから300Vの電圧をかけて電着させるという塗装方法です。
耐食性、耐熱性に優れているため、自動車部品、静電塗装部品の下塗りとして使われています。

静電塗装は、スプレーガンの先端電極に40KVから90KVの高電圧をかけ、塗料を吹き付けます。
これによって、周囲をイオン化させ、塗料の粒子を帯電させて被塗物をアースして塗料を引きつけ、付着させます。
そうして付着した塗料を150℃から250℃で焼き付けし、塗膜形成をして完成となります。
電着塗装後に静電塗装を行うと、耐候性や耐食性がかなり向上します。

パウダーコーティング(粉体塗装)でも静電塗装が使われています。
パウダーコーティングは、名前の通り粉体が塗料に使用されており、有機溶剤が含まれておらず、大気汚染がありません。

焼き付け塗装も名前の通りで、塗料を150℃以上の高温によって乾燥させ、高温で焼くために塗装の表面がとても硬くなります。
一般的に、金属素材のものに使われています。
バイクや自動車の補修でよく言われている焼き付け塗装は、正確に言うなら強制乾燥です。
本来の焼き付け塗装は、最低でも120℃以上の熱を加えることで硬化する塗料を使う場合のことを言います。
しかし、そこまでの高温になると樹脂などは変形してしまうのです。

バイクでよく使われる塗料の種類

塗料の種類も塗装を考える上ではとても大切です。
安くて使い勝手が良く、乾燥も速いのがアクリル(ラッカー)系です。
可塑剤とアクリル樹脂を組み合わせているのですが、耐久性は低めで割れたり変色したりするので、クリヤーを上から重ねるのは必須です。

ヨーロッパでは過去に主流として使われていましたが、日本ではあまりなじみのないのがエナメル系です。
ラッカー系塗料が溶剤の揮発で塗装膜ができるのに対し、エナメル系塗料は顔料樹脂が空気と反応して塗装膜が形成されます。
このため乾燥が遅く、湿度が高い日本ではあまり使われていません。

バイクや自動車の塗装で1番多く使われていると思われるのが、ウレタン系塗料です。
ポリウレタン樹脂が主成分で、使用時に硬化剤と撹拌させて使い、柔らかくて塗装が厚く、表面が美しいのが特徴です。
価格は高めで扱いが少し難しいので、慣れが必要です。
この他、シリコン、フッ素など色々な塗料があります。

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