トヨタ車にはヤマハ製のエンジンが搭載されている

トヨタとヤマハの関係は深く長い

自動車やバイクの技術開発というのは世界中でハードな戦いがなされているため、より有利に開発競争を進めるためにメーカー同士で技術協力やパーツ共有を行うことは珍しくありません。
日本の中では、特にトヨタとヤマハとの協力関係が際立っています。
トヨタとヤマハの協力関係の歴史は古く、実に1964年の夏から始まり60年近い絆を保っているのです。

トヨタはこの時期に、レース用のワークスマシンの強化を急いでいました。
そこで、複雑で燃焼効率の高いエンジンを作ることに優れていたヤマハがDOHC構造を担当して、実質的にエンジン開発を担うことになります。
その他のボディーや足回りパーツなどをトヨタが担当して、2社で協力してレースマシンを作ることが決まりました。
こうしてできたのでトヨタ2000GTで、当時のレース界に大きな旋風を巻き起こすマシンとして登場します。

この成功体験を生かして、その後もレース分野での協力関係は続いていきます。
トヨタは本格的にレースに参戦するためにワークスチームを組織しますが、エンジン開発と製造についてはヤマハが携わるという点で一致しています。
トヨタ7に搭載されているV8のDOHCエンジンは、やはりヤマハが作ったものなのです。

ヤマハ製エンジンの特徴とは?

自動車専門のトヨタがどうしてヤマハにエンジン開発を依頼したかというと、ヤマハはすでにオートバイレースにおいては最高峰のエンジンを作っていたからです。
もちろん自動車とバイクではボディー構造が異なりますが、エンジンについては基本的に同じで、それをパワーとサイズアップすれば共有することができます。

特にヤマハはワークスマシンに必須の高回転型のエンジンに強く、勝てるエンジンのノウハウが豊富に蓄積されていました。
しかも技術刷新にも積極的で、常に新しい技術とアイディアを出して実用化していく開発体制を持っていました。
こうした姿勢は、とにかく性能にこだわれるワークスマシンの開発にぴったりだったのです。
こうした点を高く評価して、トヨタのエンジン作りに参加するようになります。

トヨタ2000GTの例でもそうですが、ヤマハはDOHC化の技術に優れていたというのが特徴で、その後のマシンのDOHCエンジンも多くをヤマハが開発したり技術提携をしたりしています。
これはレーシングマシンだけに留まらず、市販車の分野でも言えることです。
たとえば、セリカやレビン・トレノといった一時代を築いたスポーツカーのDOHCエンジンはヤマハの技術なしには生まれなかったものです。

その後もヤマハの高い開発力を生かした技術供与は続いていきます。
5バルブエンジンへのシフトも、ヤマハの技術が用いられているとされています。

Share